映画って

上映期間・上映時間と自分のスケジュールとのタイミングが重要だったりします。

すごく観たかったのにどうしても予定が合わなかったとか、良くある話。

何だか此れって恋愛に似ているなぁと思ったりします。

 

DVDを選ぶ時、何に重点を置きますか?

私は監督を追いかけて作品を選ぶことが多々。

 

音楽遍歴とはまた違った雰囲気の道しるべになりますよね、映画遍歴って。

 

 

村上春樹のベストセラー「ノルウェイの森」を

2010年、どうして映像化したの?という

トラン・アン・ユン監督。

 

私は文学やコミックを映像化して

大成功している作品に出会ったことは殆どありません。

(「パンドラの匣」はなかなか面白かったなぁ。)

残念ながらトラン・アン・ユン「ノルウェイの森」も同様で

原作の持ち味とはかけ離れてすぎていて・別物と割り切って最後まで観た記憶です。

細野晴臣や高橋幸宏がちょいと出演していたのは嬉しかったけどね。

 

とはいえ

トラン・アン・ユン監督の徹底した映像美が印象深く残っていて。

それを追いかけたくて「青いパパイヤの香り」を観て、確信を得たのです、

監督のそうした優れた美学ってものを。

 

前置き長ーーーくなりましたが、

私にとってトラン・アン・ユン3作目にあたる「夏至」を観ました。

(只今、真冬だっつーのに)

 

2000年。トラン・アン・ユン監督。

ベトナム・フランス・ドイツ製作。

 

現代ヴェトナムを舞台にした家族の物語。
ベトナム・ハノイの三姉妹が、母の命日に集まった。
彼女たちはとても仲が良くどんなことでも語り合ってきたが、
それぞれ姉妹にさえ話せない恋の秘密を抱えていた。

 

こうしてあらすじを書くのがナンセンスなほど、

すこぶる素晴らしい映像美でした。

スモーキーなグリーンを基調とした

インテリアなど最高です。
もぎたての果実や植物の瑞々しさが
そのまま映し出されていてね。

 

ちょいと残念だったのが音楽の挿入の仕方。

Lou ReedやVelvet Undergroundの名曲達が

曲の半端なところで切れることが多くて

「おいおい」と気になってしまいましたが、

ま、結果オーライってことで。

 

「女は不浄の存在だと見なされてきたわ。
昔は男性の頭にも触れなかった」
「ほかの部分には触らせるくせに」
「あの部分は高貴だと思う?」

 

 

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この作品でたくさん見ることが出来るスモーキーなグリーンが

ゴールデンタイムのラウンジデコレーションチームに登場している

Doron作のシェルフの色にとてもよく似ているなぁと思いました。

3月2日、是非見てくださいねー!